<< 前のページへ　　　次のページへ >>

大坂なおみさん　　　　　2/3ページ　　　　　2022.10.01　UP

夢の世界なら、どんな願いも叶います。しかも無条件に。記者会見をしたくないとボイコットしても、誰も何も問いません。しかし大坂さんはもうれっきとした大人。そして現実の世界の住人です。子供のときの感覚のまま「したくない」と拒否することは、現実の世界では通用しないのです。

大坂さんの海王星は、太陽と水星ともスクエアになっています。そしてこれらはプログレスやトランジットによって、人生のなかで何回もグランドクロスを作り出します。
そのクオリティは「活動」。活動のグランドクロスは動かずにはいられない積極性というか、攻撃的とすら感じる勇ましさがモットー。加えてグランドクロスは波乱を巻き起こすアスペクトでもあるため、夢と現実のふたつの世界で生きることが原因で起こる騒動は、この先もまだまだ発生することでしょう。

　　　　　---------------------------------------------------------

もうひとつ、子供っぽい人の言動とは「自分を中心に考えるところ」。
具体的に書くと、「場の空気が読めない」「やってもらいたい、という依存的な発想ばかりで主体性がない」などです。

場の空気が読めない、いわゆるKYと聞けば、他人が会話しているところに割って入るだとか、周りが片づけをしているのに自分だけまだ作業しているといったシーンが思い浮かびます。この、周りの動きに合わせず己を貫くところは大坂さんの場合、いい方向で発揮されているようです。

・水星×土星がオポジション
・月がギバウスムーン
・金星、火星×木星×土星がミニトライン
・太陽×月×海王星がTスクエア
・クインカンクスがない
・ライフ・パス・ナンバーが7

大坂さんのネイタルチャートにはミニトラインが2つありますが、このアスペクトはコツコツと地道な努力を積み重ねることができる人物を作り出します。
またこのなかに含まれる土星は、水星とオポジションを取っています。水星は知識や学習の星、土星は勤勉さや忍耐力そして禁欲などを表しますので、何かを学びたいときは周りの環境や状況に左右されず、黙々と作業に取り組むことができるでしょう。

大坂さんは満月のタイミングで生まれたと書きましたが、ルネーション占星術で見ると、彼女の月はフルムーン期ではなくギバウスムーン期に当たっています。

★大坂なおみさんのネイタルルネーション図
（拡大画像はこちら）

ギバウスムーン期は、あともう少しで月が満ちる状態。その「あともう少し」を埋めようと、いつも頑張っています。このことから、このタイプの人は完璧とか完成を常に求めると同時に、「何か足りない」という欠乏感も常に抱えている人物だと推測することができます。
欠乏感がメンタル面に及ぼす影響が心配ですが、ひとまずパーフェクトを目指して一心に力を注げる集中力や探求心の深さは、このタイミングで生まれた人に多くの成果や達成感をもたらすでしょう。

ライフ・パス・ナンバーの7も、深掘りしがちな性質を表します。
このナンバーにはほかに分析力、洞察力、専門性といった言葉が並びます。広く浅くではなく狭く深く、ひとつのことを徹底的に掘り下げます。
子供がアンパンマンに夢中になったら寝ても覚めてもアンパンマン、電車にハマったらいつでも電車なのと同じです。そういう子供らしい夢中力を二十歳を過ぎた今でも、大坂さんは持っているのです。そしてその夢中力が、彼女を世界ランキング一位になるほどの実力を身に付けることができた要因である一方、夢中になるあまり周りの状況が読めず単独行動を起こしてしまい、批判を浴びやすいという性質も生んでしまうのだと思われます。

大坂さんのネイタルチャートにはクインカンクスがありません。クインカンクスには調整とかすり合わせといった意味があります。
生まれたとき空に輝いていた星たちがひとつもこのアスペクトを取っていないということは、状況や他者とのバランスを取るために自分を調整することがかなり難しい人物だと思われます。0か100のどちらかしかないのでしょう。状況や相手によって70に下げたり80に上げるといった微調整は理解できないのかもしれません。

<< 前のページへ　　　次のページへ >>