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坂口杏里さん　　　　　1/3ページ　　　　　2023.09.01　UP

　【 メルマガ第54号より（発行：2023.03.01）】

杏里さんについては、数秘術で読むのをやめました。ますは、その理由から書いていきたいと思います。

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もしこの読み解き結果があっているのなら、ものすごく切なくて苦しい思いになりました。ホロスコープから、杏里さんの心の叫びが熱く伝わって来るからです。
その叫びとは「お父さんお母さん、私をもっと愛して！」です。杏里さんにとって両親からの愛情は自分のすべて、になるでしょう。

もちろんご両親は、出来る限りの愛情を杏里さんに注いだと思います。しかし杏里さんの要求する量が半端ないのです。「底なし」と呼べるほど、愛情を欲する気持ちが強いでしょう。

・キロン×かに座
・月×金星がオポジション
・月×天王星がスクエア
・月×キロンがスクエア
・ドラゴンヘッドがやぎ座、ドミサイルがかに座

月はその人の内面を知る上でとても重要な星ですが、この月が杏里さんに強すぎる愛情への欲望をもたらしています。

月は金星とオポジションになることで、愛情を与えたり与えられることに対して強い欲求のある人物を作り出します。このアスペクトは-0度52分とイグザクトリー（アスペクトが形成されるその瞬間。影響力は最強）にとても近いので、ふたつの星がもたらすエネルギーは、杏里さんに強く働くことでしょう。

ドラゴンヘッドがやぎ座、ドラゴンテイルがかに座という組み合わせは、人生のテーマがズバリ「両親からいつも愛情を受けて安心したい」です。
とにかく家族とか家、故郷といった自分のルーツとなるような場所に対しての愛着心が強いでしょう。特に月の影響が表れやすい0～5歳までのあいだはこの傾向が如実に表れ、子供のころはいつも家族の誰かにくっついていたとか、離乳が難しかったなど、スキンシップを文字通り常に求めていたのではないでしょうか。
子供が幼児期のときに受ける親からの愛情はすべての人にとって重要ですが、特に杏里さんはこの幼児期に、自分のなかにある「愛情」と書かれたコップに溢れこぼれるほどの愛情をもらえたかどうかが非常に重要です。

冒頭で書いたように、ご両親はそのとき出来る限りの愛情を杏里さんに注いだと思います。しかしお二人は、杏里さんが3歳のときに離婚されています。離婚により父親と離れることは、杏里さんにとって大打撃です。そのときの衝撃が、もしかすると記憶のなかに残っているかもしれません。
月は天王星とスクエアですが、このアスペクトは幼少期に親と断絶したという記憶がある人を表すからです。

ドラゴンヘッドが「今世でのテーマ」、ドラゴンテイルが「前世からの課題」を表すことを考えると、両親の離婚は杏里さんに前世から抱えてきた課題を今世でも解決できないことを決定付けさせた出来事になるでしょう。

では、ご両親が離婚していなかったら杏里さんは課せられたテーマをクリアできたのか、と言うと、それを認識できるのは人生もかなり後ろか、ご両親のどちらかが亡くなるといった大きな出来事が起こらない限り、いつまでも愛を渇望し続けるようです。

というのは、キロンがかに座にあるから。
キロンは心のキズを表す星。そしてかに座は、家族思いの星座です。かに座にキロンがあることで、たとえ両親からたくさんの愛情を注がれていても心が満たされることはなく、永遠に家族愛に対してキズを抱えた人生を歩むことを運命付けられているのです。
そのキズを癒すには、「自分は愛されていたんだ」という認識が必要になります。ご両親がどれだけ多くの愛情を杏里さんに注いでも、当の本人が「愛情がない」と認識している限り、心のキズは癒されないのです。

つまりどのみち、杏里さんは家族愛に苦しむ人生と読み解くことができます。それなのに、その家族愛を最も欲しがっている。この強い願いが叶えられない辛さや切なさに満ちたホロスコープを読むだけで十分。そのため、数秘術での解読は見送ったのでした。

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コップのなかには、たっぷり愛情という名の水が溜まっていて、なんなら溢れこぼれてすらいる。それなのに杏里さんにはコップはいつも空っぽで、むしろ底に大きな穴が開いていて水が漏れているようにさえ見える。
そんな感覚を宿命付けられた杏里さんは、なんとかコップを愛で満たそうと躍起になります。

ここで打つ手は、次の2つになるでしょう。
ひとつは「あからさまな自己アピールをする」です。そうすることで、ひとりでも多くの人の視線を自分に向けさせようとします。自分に注目を集めることで、自尊心を満たそうと考えるのです。

・木星×しし座
・海王星×やぎ座
・木星×土星がオポジション
・月がフルムーン期

自己アピールと言えばしし座の得意技ですが、しし座には木星がいます。
木星は幸運の星とされ、発展や拡大などその人が持っている性質を広げる役割を果たします。この力を上手く使えば、好きなことや得意なことを人生に活かすことが出来て楽しくなるのですが、杏里さんが生まれたとき木星は逆行していました。
逆行は星のエネルギーが弱まるときで、物事の遅延や停滞また星の性質に関係したトラブルを引き起こしやすいとされます。また、その星の性質が弱点になってしまう場合もあります。

さらに杏里さんの木星は、土星とオポジションになっています。
オポジションは、ふたつの星が向かい合う形。互いの姿を真正面から見ることになります。力関係で言えば、土星のほうが木星より勝ります。占星術において、外側にある星のほうが常にエネルギーは強いとされるからです。
ということは、このアスペクトにおいて優位な立場に立つのは土星になります。そんな土星の力が、木星に正面からぶつかるのです。

土星には制御とか制限、支配といった相手を縛るキーワードが並びます。土星はみずがめ座にいて両者はドミサイルの関係なので、土星のエネルギーは勢いよく放出されるでしょう。木星は逆行中であり、しし座との相性自体も良くないので、土星の力にただただ圧倒されてしまいます。

これらのことから、状態のすこぶる悪い木星が、しし座の性質を悪い形で発展そして拡大させてしまうでしょう。
具体的には人を見下した態度を取る、偉そうに振舞う、やたら騒ぎを大きくする、威張る、横柄といった辺りがわかりやすい特徴となって表れそうです。そしてしし座のもうひとつの特徴であるプライドというものを、他人と比較することで捉えようとするか、恐怖心の裏返しとしてしか持つことができないでしょう。

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