★この占い結果は、こちらへ。


広末涼子さん     3/4ページ     2025.04.01 UP

ASCは第1ハウスのカスプで、月や土星はこのハウスの住人です。
第1ハウスは、パーソナリティのハウス。その人が持って生まれた性質を、どのように表現するのかを表します。また生まれたときから幼少期までの環境も示します。
人間形成として一番重要な時期に、土星が月をコントロールするのです。

それは広末さんに、激しい葛藤をもたらすでしょう。束縛を何よりも嫌う自分と、それを抑えようとする母親との衝突が幾度となくあったのではないでしょうか。
それらが表立って見られなかったにせよ、心のなかでは母親に対するわだかまりと、それでも「愛して欲しい」という欲望とのせめぎ合いに、心労が絶えなかったかもしれません。

人は子供のころに親からたっぷりの愛情を受け取る(愛情の増加)ことで、思春期に反抗期(愛情の減少)という成長過程を経て、独立できます。最初にプラスがあるからこそ、後でマイナスすることで調整しゼロ、つまりひとりの人間として確立されるのです。
「最初にプラスがない」という状態は、その後の人生を生きる上で、本人の心理面に深い影を落とします。


     ---------------------------------------------------------


人間関係がこじれたとき、なんとかその関係性を修復するか解消するかに分かれるかと思います。どちらにしても、相手と交渉するとか自分の行動を改めるなど、何かを変える人が大半ではないでしょうか。

しかし広末さんは、そういう事態に陥ったとき、それほど考えもせずにすべてを壊すことで解決を試みる性格のように思われます。
かなり激しいやり方です。

広末さんの金星は海王星とオポジションになっています。
海王星は幻想の世界を象徴。それらは憧れやイメージとなって、ドンドン広がっていきます。現実と理想、自分と他人、過去や現在そして未来といったすべての境界線を海王星はなくします。

この星のターゲットにされたのが金星。愛や人間関係を象徴するこの星がその境界線をなくすということは、自分と他人との境目がわからない。というか、境目があるのだということすら認識できない性質を生み出すでしょう。
そしてこの性質は厳しい現実への対処が難しい性格であることを裏付け、何らかの対応を迫られたときには右往左往するばかりかと思われます。

そこで広末さんが取る対処法が、「すべてを壊す」になります。
これは金星と海王星のオポジション対して、冥王星が調停というグループアスペクトができる位置にいるからです。

調停は文字通り、対立し合うふたりの仲を第三者が割って入って、解決へと向かわせるアスペクト。金星と海王星が起こす不協和音を、冥王星が破壊という方法で解決しようとします。
しかも、ここには火星も加わります。
火星自体は調停に対して直接的なアスペクトを取ってはいません。しかし冥王星に最も近い場所にいる星であり、同じてんびん座に位置し、火星の高次の星が冥王星という関係性からすると、この赤い星は冥王星の子分としてボスが起こす破壊という行為に全力で加勢することでしょう。

火星と冥王星がてんびん座にいるというのも、何とも皮肉な話です。
てんびん座は自分や相手、さらには全体の調和が取れるようバランスを取ることがミッションの星座。もし上手くバランスが取れないときは、自分が変わります。
しかし冥王星は、相手を変えようとします。

冥王星は、さそり座のルーラー。さそり座はてんびん座の次の星座ですが、その性質は真逆で、ミッションを遂行するためなら相手やルールを変えようとします。
その考えに揺らぎはなく、一途に目標を達成するまで貫きます。

太陽系の惑星の並び順から見ても、海王星より遠い星は冥王星しかありません。海王星が境界線を認識したり持つには、すべてを壊すことでしか得られないのかもしれません。


とは言え、毎度壊してばかりでは、いつまでたっても他人と穏やかな関係は築けないですし、広末さんご自身も生きづらくて仕方がないでしょう。
となるとやはり、壊すことで問題の修復を図ることは止めるよう努めるべきですし、自分と他者との境界線をはっきりつけることが、人生を好転させる方法となります。

広末さんの冥王星と海王星は、キロンと天王星のオポジションと組み合わさることでブーメランというグループアスペクトを形成しています。
このアスペクトは、持ち主にかなり厳しい働きを迫ります。

★広末涼子さんのネイタルチャートにあるブーメラン
(拡大画像はこちら

冥王星とキロンのクインカンクスは、破壊することを止めることで心のキズが癒えていくことを教えてくれています。しかしそれは相当の努力を余儀なくされるでしょう。
クインカンクスには調教だとか修行、緊張や学びといったキーワードが並んでいます。それまでの流れを、意図的に違う方向へ変える。それが、このアスペクトから出されるテーマです。


<< 前のページへ   次のページへ >>

  ★この占い結果は、こちらへ。