イクリスプの読み解き結果と解説

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★荒川静香さんの2006年のホロスコープ(イクリスプ含)
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荒川静香さんのイクリスプ

★日蝕(2006.09.22)とのアスペクト表
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荒川静香さんのイクリスプのアスペクト(日蝕)

★月蝕(2006.09.08)とのアスペクト表
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荒川静香さんのイクリスプのアスペクト(月蝕)

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荒川静香さん     2021.08.01 UP

 【 メルマガ第42号より(発行:2021.02.01)】

このコーナーでは、未来予想で読んだ方のホロスコープにその年のイクリスプがどんな影響を与え、何が表面化されるのかを読み解いてみます。
今回は、荒川静香さんの2006年のホロスコープが対象となります。

この年の未来予想では、新しい世界が始まるだろうと書いた荒川さんですが、イクリスプたちもその運勢を後押ししているのかどうか。もしくは、また別の未来を告げているのかを探ってみたいと思います。


※文中の略語は、次の意味になります。
・(ネ)ネイタルチャートの感受点
・(ト)トランジットの感受点
・(プ)プログレスの感受点


※対象とするイクリプスは、この年の誕生日前に起こった下記日蝕および月蝕を採用しました。

・(月蝕)2006年9月8日 うお座 15度
・(日蝕)2006年9月22日 おとめ座 29度

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未来予想の解説のなかで、幸運のカギを握るのではないかと書いた荒川さんの(プ)金星は、この年の日蝕とトラインの位置関係になります。
トラインは高揚や加速、そして飛躍を表すアスペクト。そして金星は良い人間関係を表すことから、この年の対人運の良さは、やはりイクリスプとの関係からも伺うことができます。

また、このときの日蝕は第8ハウスで起こります。第8ハウスは「遺産と死のハウス」と呼ばれ、他者から金品を始めとし精神的サポートまで、とにかく何でも受け取ることを表します。このハウスが日蝕により強調され、(ト)金星と飛躍を意味する角度となるのなら、良い人脈の広がりと多額の金銭享受が期待できるでしょう。

対象となる日蝕は、おとめ座の29度で起こります。サビアン占星術の視点から見ると、この位置はおとめ座の30度となり、そのシンボル名は「目の前の用事に集中し過ぎて、聞き逃した間違い電話」になります。
おとめ座も終盤も終盤、この最後の30度にもなれば、おとめ座自身の性質は必要最低限のものしか残っておらず、次のてんびん座の性質のほうが割合的には多い段階です。

ひとつのサインを5度ずつに分けて見たとき、30度は最後の第6グループに属します。ここはそれまで居座っていたサインからの脱却と、次のサインへ移る準備をするゾーンになります。具体的な作業内容としては、今までずっといたサインの性質を自身のなかから徐々に抜いていき、次のサインの性質を徐々に採り入れていきます。
それももう終わりかけているはずのこのラスト30度なのですが、どうもおとめ座に限っては移行スケジュールに遅れが出ているようです。

シンボル名のなかに表される「目の前の用事」とは自身の性質のことで、そこに集中し過ぎるあまり「間違い電話」を聞き逃してしまいます。間違いならいいじゃないか、ではないのです。この間違い電話は次のサインであるてんびん座のことで、おとめ座からすれば確かに間違い(異質)なのですが、もうおとめ座から卒業し、次のてんびん座に移らなくてはいけない段階であるのなら、その間違い電話はあえて取らなくてはならないのです。
にもかかわらず、いつまでも目の前の用事(おとめ座の性質)にしがみついているのは、未知の世界に対する臆病な気持ちもあるのですが、おとめ座特有のレスポンスの良さも挙げられるでしょう。

おとめ座を表すキーワードのひとつに奉仕があります。他者のために身を削ってせっせと働きますが、完璧主義な性質と掛け合わさるので、すべての要求になんとかして応えようとしてしまうのです。この性質は他人からすれば、とても都合がいい相手となります。頃合いを見計らって区切りをつけないと、いつまでも他人のために働いたり、利用され続けるハメになってしまいます。そんな自身の短所に縛られ、そのことに気付いていないことから、いつまでたってもおとめ座の性質から抜け出す準備ができないでいるのです。
このときの日蝕は、そんなおとめ座のマイナス面が浮き彫りになる可能性があります。気を付けていないと、多くの人はこの日蝕パワーに押されて、やらなくてもいいことを延々やるパターンに陥りやすくなります。

荒川さんも人気運の良さや人脈の広がりに舞い上がってしまい、知らず関わるすべての人からの要求に気前よく応えがちになりますが、そこはやぎ座生まれのデーカンもやぎ座の荒川さん。クールビューティの名の通り、要求の取捨選択の上手さが、さらに彼女のカッコよさを引き立たせることでしょう。


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今回の日蝕の約半月前に起こった月蝕は、果たしてどんなメッセージを残したのでしょうか。
このときの月蝕は、荒川さんの(ネ)水星とセクスタイルになります。水星はコミュニケーションを表す星。そしてセクスタイルには友好という意味があります。このことから、荒川さんのなかに潜んでいたコミュニケーション能力が爆発し、多くの人と良好な関係を築くことができるでしょう。

おそらくそのコミュ力の高さは、ご自身でも驚くほどです。「自分に、こんな一面があったのか!」と。
それもそのはず。通常、ひとつのチャートのなかで太陽が水星とセクスタイルを築くことはなく、このアスペクトを生まれながらに持っている人は誰もいません。(太陽と水星は28度以上離れることがないため)
つまり、月蝕の片棒を担う太陽が生まれたときの水星とセクスタイルを築くということは、それまで一度も経験したことがない出来事や感情が、このとき起こるのではないかと解釈することもできるのです。まして蝕は、隠れていたエネルギーが表面化するタイミングであるのなら。

水星にはほかにも、知性や旅行といったキーワードがあります。未来予想のなかで、物理的な行動範囲の広がりや知見の広がりを述べていますが、その辺りのことはこのときの月蝕と水星の関係からも伺えます。

月蝕とのアスペクトにはもうひとつ、(プ)火星とのクインカンクスがあります。
(プ)火星はてんびん座にいます。火星とてんびん座はデトリメントかつペリグリンとなり、関係は最悪です。攻めたい火星と、調和を大事にするてんびん座。乱と和という反する性質が、この年荒川さんにトラブルをもたらすかもしれません。
例えば何かを決めるとき、対立するふたつの意見やグループがあったら、そのどちらも納得するような中間点に落としどころを求められ悩む、といったものです。

優柔不断という言葉はてんびん座を表す的確な表現ですが、それはどっちがいいのかわからなくて決められないというよりは、どちらの顔も立てなくてはならないというバランスを重視したことによる弊害と言ったほうが真理に近いでしょう。意見の良し悪しではなく、それぞれの立場や関係性を壊したくないという、戦うことを徹底的に避ける性質がてんびん座の特徴です。
対して火星は、戦うことこそがすべてです。異なる意見は決着が着くまで競わせ、結果採用されなかった案や人たちに配慮はしません。勝つものと負けるものがいる。白黒はっきりした世界が火星です。
まさに水と油のような、まったく交じり合わないような出来事に巻き込まれることがこの年、度々起こるかもしれません。

そんな、ただでさえ調整に苦労することになりそうな2006年、月蝕がこの相性の悪いてんびん座×火星と150度の位置になります。
月蝕は、うお座で起こります。うお座は寛容な心の持ち主で、そのあわれみの気持ちから強い同情心が作られ、「可愛そう」という思いが優柔不断を生みます。てんびん座は、関係のバランスを崩したくなくて優柔不断になるのですが、うお座は深い同情心から優柔不断になるのです。
そしてクインカンクスには調整やすり合わせ、試練といった意味があります。以上のことから、この年荒川さんは、既に答えは出ているのに、なかなかそこまで辿り着けないような難しい問題に関わる可能性があります。

未来予想のなかで、入れ込む熱が高まり過ぎたファンから、最悪何かしらの被害に遭うかもしれないと書きました。そんな危険人物には法的刑罰を与えて然るべきですが、そこまで行かなくても、なかなか厄介なファンの存在もゼロとは言えないでしょう。できればお引き取り願いたいところですが、公的な立場ともなればそう簡単に話は進まず、悩ましいところです。
人気運がうなぎ上りになるのに比例して、そうした一筋縄では片付けられない問題も抱えることになるかもしれません。


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ということで、いつもながらイクリスプの影響は未来予想とリンクしていることがわかる結果でした。まあ、イクリスプもトランジットのひとつですからね。

イクリスプはそのエネルギーが非常に強烈なので、常人では対抗するのに相当苦労すると思います。このときの日蝕で言うなら、要領のいい人にこき使われるのを拒絶しようとするのは、かなりハードな戦いになるだろうということです。ですが荒川さんは対抗し、そして日蝕のパワーに屈することはないでしょう。それって、ものすごく意志が固いことを証明していると思います。

スポーツは身体能力の競技に見られがちですが、勝敗を分けるのは運動神経や技術よりもメンタルの強さだと言われています。どれだけ多く練習をしても、弱気で臨んでいい結果を得られるはずがありません。
自分はできるという自信、状況に流されない強い意志。最終的には「自分は絶対勝つ」と強く思う人物に、勝利の女神は微笑むようです。

星の力にも抗えるほどの強い意志の持ち主。だからこそオリンピックで金メダル獲得という最高の結果が得られたのではないでしょうか。

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