じっくり読み解く、あの人のホロスコープ　未来予想解説（宇多田ヒカルさん）

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宇多田ヒカルさんの2013年を占う　　　　　3/3ページ　　　　　2023.04.01　UP

・（ト）土星×第1ハウス
・（ト）木星×（ネ）火星がスクエア
・（ト）海王星×（ネ）火星がコンジャクション
・（プ）火星×うお座
・（プ）月×（ネ）太陽がスクエア

火星は積極性や攻撃といった勇ましさが売りですが、宇多田さんが生まれたときの火星に、この年の木星が試練の角度を取ることで、火星はやる気を暴走させてしまいます。
次の30年の幕開けを迎える側としては、とても頼もしい援軍なのですが、内面と向かい合い、過去と対峙することのほうが優先である宇多田さんにとって、このアスペクトの訪れは早過ぎです。自身の力が弱まっているときにこの強力なエネルギーの制御は不可能であり、結果そのエネルギーに振り回されてしまいます。
できれば次のステージに踏み出したい気持ちを抑えている状況からすれば、このアスペクトは「悪魔の手招き」的存在であり、気を許せばついリスクの高いことに挑戦したくなってしまいます。

その手招きをさらに魅力的にさせているのが、（ト）海王星と（ネ）火星のコンジャクションです。
（ネ）火星の上から（ト）海王星が覆い被さることで、火星が持つ行動力とか闘争心に幻想という演出が加わり、火星のやる気が感動的ストーリーに仕上がります。
共に戦っていた仲間が倒れ、もう一緒に先へは進めないとき、「自分は、その仲間の分まで頑張る！」と決意を上塗りするのに似ています。仲間のためにもうひと踏ん張りする姿は、見る者に感動を与えますが、心身が脆弱になっている宇多田さんからすれば、ここでなけなしの力を出してしまったら、それが致命傷になりかねません。しかも気力だけで何とかしようとする場合、大概体のダメージは想像以上の痛手を負っているものです。
さらに言えば、海王星はうお座のルーラーなのですが、うお座には（プ）火星がいます。生まれたときの火星、そしてこの年の火星の両方に、幻想という魔法がかかっているのです。

木星の拡大しようとするパワー、海王星の宇多田さんをヒロインにさせようとするプロデュース力に、いかに屈しないかが人生の分岐点と言えそうです。

（プ）月と（ネ）太陽のスクエアは、宇多田さんに理想と現実のギャップに苦しむ一年を予告しています。
（ネ）太陽がいるやぎ座は、黄道12星座イチのリアリスト。秩序や規律を何よりも重んじ、それらに忠実に従おうとします。そんなやぎ座の影響を受けた（ネ）太陽に対し、（プ）月が「実は、こういうことがしたいんだよね」と心の奥に持っていた夢を語り始めます。
（プ）月は先述した通り、この年は未来を妄想する段階。「あれをしたい」「これもしたい」と、実現可能不可能問わず、夢を羅列しまくります。やぎ座からすれば、そのほとんどが理解できない内容で、受け入れることなど到底あり得ません。

こうした（プ）月と（ネ）太陽とのいさかいが宇多田さんのなかで繰り広げられることによって、ストレスが爆増します。心が不安定になり、それがきっかけで体調も崩しかねません。
ここは下手に抵抗するのはやめて、心と体に余計な負担はかけず、休むことを迷わず選びましょう。そしてバランスの取れた食事、十分な睡眠を心がけ、とにかく無理はしないことです。

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心のキズやトラウマと言えば、占星術においてキロンの名を挙げないわけにはいきません。
キロンは土星と天王星のあいだにある小惑星で、占星術のなかでは心のキズや、それを癒すヒントを与えてくれる星だったりします。

この年のキロンは、うお座にいます。うお座は、すべてを受け入れてくれる寛容な星座。良いこともそうではないことも受け入れ、自身の一部や生活のなかに溶け込ませることによって、キズを癒そうとします。つまり、宇多田さんが自分のなかにあるキズを克服する方法は清濁のすべてを併せ飲み、それを日々の生活のなかへ濾過後還元することなのです。
その作業は相当な苦しみをもたらし、激しさを伴うでしょう。しかしここで心のキズを昇華し変容させ、自身の生活へ戻すことで、新しい人生のスタートが気持ちよく切れるのです。

キロンの公転周期は不規則で、キロンの形自体も楕円形であることから、キロンがひとつひとつの星座を通過する期間はバラバラです。例えば、おひつじ座を通過するときは8年半ほどかかるのに、てんびん座を通過するときは2年もかかりません。

そんな気まぐれの星キロンが、この年はうお座にいます。黄道12星座最後の星座であるうお座は、ここでひとつのサイクルを終わらせ、次のおひつじ座から始まる新たなサイクルの準備をする場所でもあります。
そこにサターンリターンという人生の区切りをもたらすタイミングでキロンがいるというのは、「すべてをこの数年で決着させろ」という、星たちからのメッセージのように思えてなりません。

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