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村山聖さん     2/5ページ     2022.10.01 UP

さそり座27度では、こうした押しつけがましさが出てきます。さそり座は相手と一体化することがミッションのサインですので、自分が演奏をしているのなら、周りもそれを聞いて楽しんでくれないとミッション達成とはならないのです。
ほかのサインであれば、27度と言えばもう位置するサインの性質は削ぎ落す段階。にもかかわらずさそり座はまだ自身の資質にこだわっているのです。

さそり座のミッションは、このあとの28度でようやく達成されます。それまでは相手と一体化するために必死に活動するのです。そう考えると、この度数の人が見せる押しつけがましさは、相当押しが強いものだと言えるでしょう。ラストスパートの段階なのですから。

自分の欲求を叶えたいために大勢の人を巻き込む。そんなところが村山さんにはあったのではないでしょうか。


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常に新鮮な驚きを求める村山さんは、実際26歳のときに活動拠点を関西から関東に移しています。
首都東京での暮らしに臆することもなく、麻雀やお酒といった遊びも覚えます。彼のなかにはどんな状況でも自分を維持することができていたという自信があり、その力を未知の世界で試してみたいという欲求があったのではないでしょうか。
彼に不動の意志を持たせ、チャレンジ精神を芽生えさせたのは、月が位置するふたご座27度のサビアンシンボルです。

そのタイトルは「森から出てくるロマ」です。
ロマとは中東欧に居住する移動民族のことで、この度数で彼らはそれまで住んでいた森から出て、新天地へ旅立とうとしています。

森のなかでの生活は過酷なものでした。特に冬になると霜が降ったり陽もほとんど差し込まず、そうなると自分たちだけの力でこの厳しい季節を乗り越えなくてはなりません。
しかしその長い時間を耐え抜き切ったロマたちは、森を出て新しい環境へと移動し始めます。

ふたご座的には、この新しい環境とはかに座のことです。
かに座は、ふたご座にとってとても怖い存在です。なぜなら個人の育成がテーマだったそれまでの3つのサインから、他者との共感を通じて心の豊かさを追及するのがかに座だからです。
特にふたご座は個性の極みを象徴していただけに、それを抑止して他者と共感するというそれまでとは真逆の方向に舵を切らなくてはならないというのは相当の苦痛が伴うでしょうし、模索が続くはずです。

それでもロマたちが森を出てきたのは、この27度がふたご座末期の段階で、それまでに培ったふたご座の性質を頼りに、かに座へ移行しなくてはならないからです。

ふたご座は、あと残り3度となります。ここまで来るとふたご座の性質はかなり薄まっていて、強い個性はだいぶ大人しくなっています。また飽き性でもあるふたご座は、自身の個性的なところに嫌気が差していたりもします。
森からロマたちが出てきたのは、まるで籠城していた犯罪者が精根尽きて降参する様にも見えます。

村山さんの東京での生活は、2年ほどで終わりを迎えます。癌が発見され、故郷の広島の病院に入院することにしたからです。
もしそのまま東京で暮らすことができていたなら、彼の挑戦はきっと上手くいっていたことでしょう。そこで知り合った仲間たちと大いに遊び、人生を語り合ったわけですから。

村山さんの挑戦が志半ばで閉じざるを得なかったのは、残念でなりません。


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村山さんの将棋は、終盤でミスをして負けることが多いのが特徴のひとつとも言えます。
そのミスは初歩的だったり普通ならあり得ない一手で、戦況を見ていた人たちからは不思議がる声が何度も聞かれました。

なぜそんな、自ら負けを取りに行くような将棋をするのか。それは自分の戦法にこだわりすぎて、不意を突くような一手を思いつけなかったのではないか。そう思わせるのが、天王星が位置するおとめ座30度のサビアンシンボル「目の前の用事に集中しすぎて聞き逃した間違い電話」です。

かかってきていた電話は、次の星座であるてんびん座からでした。おとめ座最後の度数であるこの30度では、てんびん座からの電話を取らなくてはなりませんでした。そうやって自分のなかにてんびん座の性質をどんどん受け入れて、おとめ座から離れなくてはならないからです。

にもかかわらず、おとめ座はこの電話を聞き逃してしまいます。目の前の用事に集中し過ぎて。
この目の前の用事とは、おとめ座自身のことです。もう次の度数はてんびん座に変わってしまうというのに、おとめ座はこのギリギリの段階になってもまだ自身の性質にこだわっているのです。

おとめ座のこだわりは実務で作り上げてきたものなので、絶対的な自信があります。無駄を省きコストカットを徹底的に行い、これ以上はできないというほど効率化したシステムです。非の打ちどころがないのは、結果が証明しています。
しかし30度が属する第6グループでは、おとめ座が取り除いてきた無駄や余分なところにこそ、あえて目を向ける必要があるのです。そこにおとめ座から脱出するためのヒントがあるかもしれないからです。

おとめ座までの黄道12星座前半6サインは、個人を形成するゾーン。次のてんびん座からはその力を社会や集団に活かしていくゾーンになります。
ちょうどその分かれ目である30度では、もう自分が関心のあることだけを見ているのでなく関心がないこと、つまり社会や集団といった全体にも視野を広げなくてはならないのです。

どんなに自分の用事が忙しくても、かかってきた電話に気付いて取る。自分のことだけに集中するのではなく、周りにも目を向けろ。もうすでにこの30度では、視野を広く取ることの重要性が説かれているのです。


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