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藤原紀香さん     4/8ページ     2025.02.01 UP

本当は、もう少し温和な方法で解決したかった。
だからこの2度前のおとめ座26度「香炉を持つ少年」のなかで、主観のまかり通らない「宗教団体」という組織の意向に沿ってみることで、生産性だとか効率とは真逆の世界に触れてみた。
また次の27度「お茶会をしている高貴な貴婦人」では、時間を持て余している貴婦人たちと延々と話をし続けることで、成果や結論のない世界を味わってもみた。
しかしそれらは、強く固定されたおとめ座の性質を壊すことはできなかったのです。

そこでおとめ座は自身の髪をなくし、外部からの衝撃にも果敢に向かい合うというスタンスを取ることで、ようやく次の星座へ移るためのヒントを得ることができました。
具体的には、「言いたいことを言う」です。それは、役に立つ自分を失うことを意味します。思っていることを口にしたら、相手との関係は壊れてしまうかもしれない。それは役に立たない自分を作り出すことであり、今まで絶対に避けていた行為でした。

結局、「自らの手で、自分を壊す」という積極性を持ち出さなければ、人は変わることなどできないのです。

この度数を持つ人は、自分に嘘がつけない人なのでしょう。周りや環境を優先させていたら、自分は自分じゃない。
たとえ関係が悪化したとしても、思いは貫く。非常に強い意志を持った人物、とも言えます。

紀香さんは本格的に芸能の仕事に打ち込むために、上京を決意します。その旨をご家族に告げたところ、猛反対を受けたとのこと。
何度も話し合いを重ねた結果、ようやくというか渋々、許可が下りたようです。

どれだけ反対されようが、どれだけ取り付く島もないほど相手にされなくても決して諦めなかったところは、おとめ座28度の性質が深く根付いていたからなのでしょう。

ましてこの度数に位置する星が、破壊をもたらす冥王星であるならなおさら。冥王星には「絶対に妥協しない」という、一貫した思いが備わってもいるのです。


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こうした策に色々取り組んだ末、おとめ座はついに個人としての正当性、「役に立つ存在」というポジションを確立することに成功します。となれば、あとはそこから撤退するだけです。

紀香さんの魅力のひとつとして「誰とでも平等に付き合うところ」を挙げました。
それは、

・金星×天王星がトライン
・ASC×てんびん座
・MC×金星
・てんびん座の度数

などが理由です。

金星はてんびん座のルーラーであることからすると、てんびん座の性質は紀香さんというひとりの人間を形作る上で、非常に重要な要素と言えるでしょう。

紀香さんの天王星は、てんびん座10度に位置しています。そのサビアンシンボルは「危険な流れを抜け、安全な場所にたどり着いたカヌー」です。

カヌーは、これまで経験したことのない激しい流れを何度もくぐり抜けてきました。転覆しかけたり、岩場に危うく乗り上げかけたり。
困難がやって来る度に、てんびん座はオールを右へ左へと小刻みに動かしながら、なんとか危機を脱しようとします。

ここでの危機とは、もちろん命の危険を指しますが、てんびん座の場合はもうひとつ、「負の感情に飲み込まれないように、どれだけ自分の精神をコントロールできるか」が課題でもありました。

てんびん座は、常にバランスを保つことを使命に与えられた星座。どんなに危険にさらされているときでも、「~たら、~れば」と考えてはいけないのです。
「あの流れを、右に行っていたら」「休憩時間をもっと早く取っておけば」「もっと頑丈なカヌーにしていれば」。それらは後悔の念を生むのはもちろん、どちらか一方の考え方に偏るということでもあります。

それはてんびん座としてはタブーであり、特にこの10度が属する第2グループにおいては、課されたミッションが達成できなくなるという窮地を自ら招いてしまうことになるのです。

第2グループは、これまで述べてきたように、そのサイン特有の感受性を育成する段階。てんびん座の場合、それは他者と自分を公平に扱うことによって育まれます。

ここで大きな問題として立ちはだかるのが、負の感情。他者と関わるということは、自身の考えとは必ずしも一致しない存在との共存を意味します。
不平や不満も当然出てくるでしょう。価値観の違いによる事象の捉え方に、違和感を覚えたりもするでしょう。
そんなネガティブな感情に振り回されるくらいなら、おとめ座までの個人という閉鎖されたなかにずっといたほうが、どれだけ気が楽だったかわかりません。

しかし当然ながら人間は社会性を持つ生き物であり、他者との交流を経なければ、ひとりの人間としての完成は望めません。
ましててんびん座は、何においても他者がいなければ成立しない星座。どれだけ軋轢が生じようとも、他者なり社会といった外部とどうしても関わっていかなくてはならないのです。

そこでてんびん座が取った策が、起きた事象に対して「こだわるのを止める」ことでした。
「たられば」を言い出したらキリがない。流れの分かれを右に行こうが、休憩時間をいつ取ろうが、カヌーがどれだけ質素な造りでも、それらに対して何の評価も下さないことにしたのです。

私たちは普段の生活のなかで、もう無意識にすべてのことを評価しています。
「第1希望の学校に行っていたら」「今の会社じゃなく、受かっていたもうひとつの会社に決めていたら」「この人とではなく、昔の彼氏(彼女)と結婚していたら」など。
それらはもう、変えることのできない過去であり、現状に対する不満をいつまでも持ち続ける状態しか生み出しません。


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